郎、当惑の眉をひそかにひそめた。
「不思議な所でお逢い申した」
「いや」と要介は苦笑いをし、
「拙者におきましてはこの邂逅、不思議ではのうて期する処でござった」
「期する処? はてさてそれは?」
「と申すはこの要介、貴殿を追っかけ参りましたので」
「拙者を追っかけ? ……何故でござるな?」
「源女殿を当方へいただくために」
「…………」
「過ぐる日貴殿お屋敷において、木刀立合いいたしました際、拙者貴殿へ申し上げましたはずで。源女殿を取り返すでござりましょうと。……なお、その際申し上げましたはずで、後日真剣で試合ましょうと。……」
「…………」
「いざ、今こそ真剣試合! 拙者勝たば有無ござらぬ、源女殿を頂戴いたす!」
「…………」
「なお、この際再度申す、拙者が勝たば赤尾の林蔵を――その林蔵は拙者と同伴、乾児と共にそこへ参ってござる。――関東一の貸元として、猪之松を隷属おさせ下さい!」
「拙者が勝たば高萩の猪之松を――その猪之松儀これより見れば、同じく乾児を引卒して、そこに屯して居るようでござるが、その猪之松を関東一の、貸元として林蔵を乾児に……」
「致させましょう、確かでござる!」
「
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