声も聞こえて来る。
「や、あれは日本の言葉だ」紋太夫は思わず云った。
「英国の言葉も雑っている」続いてホーキン氏もこう云った。
 松火《たいまつ》の火を真っ先にやがて人影が現われたが、それは土人の軍勢ではなく、土人祭司バタチカンを案内役に先に立てたすなわち日英の同盟軍――来島十平太とゴルドン大佐と、彼ら二人の部下とであった。
「これはこれは小豆島殿!」「ああお前は十平太か!」
「これはこれはホーキン隊長!」「おお君はゴルドン大佐か!」
 忽ち双方から歓喜に充ちたこういう会話が交わされた。
 そこで一同熟議の結果、大和日出夫の父の邸へひとまず落ち着こうということになった。で、道を右に取り、元気よく一同は先へ進んだ。
 一里余りも進んだ時、狭い坑道は行き詰まった。空井戸の底へ来たのである。そこで一同は順々に空井戸を上へ登って行った。それから日出夫を先に立て、荒野をズンズン歩いて行った。
 間もなく日出夫の邸へ着いた。
 思わぬ大勢の来客に日出夫の父は仰天したがまた甚《ひど》く喜びもした。
 誰も彼も空腹であった。日出夫の父は家内を探しあるだけの食物《たべもの》を提供した。
 それから一同一
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