たのである。「キャッ」というとその土人は酒樽のようにぶっ仆《たお》れたが、切り口からドクドク血を零《こぼ》す。とたんに飛び出たのはホーキン氏で四番目の土人の腹を突いた。
「えい、ついでにもう一匹!」
 叫ぶと一緒に五番目の土人を、紋太夫は腰車に刎《は》ね上げた。
「もうよかろう」
「では一休み」
 二人は声を掛け合ったが颯《さっ》と隠《かく》れ家《が》へ飛び込んだ。汗も出なければ呼吸《いき》もはずまない。
 それこそ文字通り一瞬のうちに、五人殺された土人どもは、味方の死骸を捨てたまま、悲鳴を上げて逃げ出した。元来た方へ逃げ帰ったのである。土人の姿が消えてしまうと同時に松火も消えたので地下道の中は暗くなった。
「アッハハハハハ、弱い奴らだ」紋太夫は大声で笑い出した。「ホーキン氏、幾人斬ったな?」
「さようさ、二人は殺した筈だ」
「俺の方が一人多いな。俺は三人ぶッ[#「ぶッ」に傍点]放した」
「土人ども、どうするであろう?」
「このままでは済むまいな。いずれ大勢で盛り返して来よう」
「ちとそいつはうるさい[#「うるさい」に傍点]な」ホーキン氏は考え込む。
「来る端から叩っ斬るまでよ」紋太夫
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