めいめいで巣の方に運んで行く。そうしていずれも皆同じ道を通るものであるから、彼らの通る道はじきに滑らかに平たくなって、草原の中を馬車が通った跡のようになる。」
[#ここで字下げ終わり]
とある。かくのごとくこの蟻は木の葉を切っては巣に持ち帰るので、それで葉切り蟻と名づけられているのであるが、彼らはなんのためにかかる労働をなしつつあるか。辛抱してその話も聞いてください。[#地から1字上げ](十月四日)
五の二
きょうはきのうの葉切り蟻の話の続きである。
この蟻が木の葉を切っては盛んに自分の巣に持ち運びつつあるというベーツ氏の観察は、きのうの紙上に訳載したが、ベーツ氏は、その蟻がなんの目的のためにかかる苦労多きめんどうなる仕事をなしつつあるかはこれを説明し得なかったのである。もっとも氏自身は、これは地下の巣に至る入り口をふさぐためのものだと説明し、それで充分にその理由を発見し得たと思っていたのであるが、それが間違いであったという事は後にトマス・ベルト氏の観察によってわかって来たのである。
このベルトという人は鉱山の技師としてニカラガにいたのである。専門の博物学者には
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