いて貧乏根絶策として考えうべきもの三策あることを述べ、すでにその大要を説きおえたりといえども、なおいささか尽くさざるところあるがゆえに、本日は重ねてまた同一事を繰り返す。
 今日経済上の技術はすでに非常なる進歩を遂げたるにもかかわらず、何ゆえ生活必要品の生産が充分に行なわれずして、多数の人々はその肉体の健康を維持するに足るだけの衣食さえ、これを得《う》ることあたわざるの状態にあるかといえば、それはすでに述べしごとく、富者がその余裕あるに任せ、みだりに各種の奢侈《しゃし》ぜいたく品を需要するがゆえに、天下の生産力の大半がこれら無用有害なる貨物の生産に向かって吸収され尽くすがためである。さればもし世間の金持ちがいっさいの奢侈ぜいたくを廃止するならば、たとい社会には依然としてはなはだしき貧富の懸隔を存し、また社会の経済組織もすべて今日のままに維持せらるとも、私のいうがごとき貧乏人(すなわち金持ちに比較していう貧乏にあらず、肉体の健康を維持するだけの生活必要品をさえ享受することあたわざる状態にあるという意味の貧乏人なり)は、すべて世の中から跡を絶つに至るべきはずである。これ余が、富者の奢侈《し
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