#二の字点、1−2−22]《たまたま》藤床上、淵明の詩あるを見、因て取りて之を読む。欣然会心、日|且《まさ》に暮れんとし、家人食に呼ぶも、詩を読む方《まさ》に楽く、夜に至つて卒《つひ》に食に就かず。今之を思ふに、数日前の事の如く也。慶元二年、歳在乙卯、九月二十九日。山陰陸某務観、書於三山亀堂、時年七十有一。(渭南文集、巻二十八)
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○放翁六十九歳の作に読陶詩と題するものあり、その冒頭に、「我が詩淵明を慕ふ、恨むらくは其の微に造《いた》らざることを」とあり、また八十三歳の作に自勉と題するものあり、その冒頭には、「詩を学べば当《まさ》に陶を学ぶべく、書を学べば当に顔を学ぶべし」としてある。以て如何に彼が陶淵明に傾倒せしかを知るに足る。
(十三)
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茶山先生云ふ。徐師川、荊公の細[#(ニ)]数[#(ヘ)][#二]落花[#(ヲ)][#一]因[#(リテ)]坐[#(スルコト)]久[#(ク)]、緩[#(ニ)]尋[#(テ)][#二]芳草[#(ヲ)][#一]得[#(ルコト)][#レ]帰[#(ヲ)]遅[#(シ)]に擬して云ふ、細[#(ニ)
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