病而遂不起、五月二十一日早曉爲千載不歸之客、於是吾等三人之寫眞、獨爲君空成最後之撮影、君亦不待還暦而長逝焉、眞如一夢、乃悵然賦
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遲日花間水閣游  遅日花間の水閣に游び、
同君流水落花愁  君と流水落花の愁を同《とも》にす。
誰料春徂君亦逝  誰か料らむ春徂いて君亦た逝かむとは、
衰翁獨立夕陽樓  衰翁独り立つ夕陽の樓。
  又  樂府憶江南調
同遊地      同《とも》に遊びし地、
寂寞憶君時    寂寞君を憶ふの時、
孤影龍鐘空曳杖  孤影竜鐘として空く杖を曳けば、
百花落盡一溪遺  百花落ち尽して一渓遺り、
水嗚咽風悲    水嗚咽して風悲めり。
  又  雙調憶江南
春已逝      春已に逝き、
花落割愁腸    花落ちて愁腸を割《さ》く。
人易老山川不老  人老い易く山川老いず、
依稀山紫水明郷  依稀たり山紫水明の郷。
悲舊坐茅堂」   旧を悲んで茅堂に坐す。」
交契久      交契久し、
三十五星霜    三十五星霜。
君未嘗思※[#「歹+且」、第3水準1−86−38]忽逝  君未だ嘗て※[#「歹+且」、第3水準1−86−38]を思はずして忽
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