四日

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相澤秀一君之任鴻城
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春來無客到  春来客の到る無く、
棋局自生塵  棋局おのづから塵を生ず。
君去風流絶  君去つて風流絶え、
間居空戀人  間居して空しく人を恋ふ。
[#地から1字上げ]三月九日

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時事
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※[#「走にょう+(咨−口)」、77−上−8]※[#「走にょう+且」、第4水準2−89−22]逡次暮江前  ※[#「走にょう+(咨−口)」、77−上−8]※[#「走にょう+且」、第4水準2−89−22]逡次、暮江の前、
宛似萬延元治年  宛として万延元治の年に似たり。
野老不關軍國事  野老関せず軍国の事、
粗飯一飽抱琴眠  粗飯一飽、琴を抱いて眠る。
[#地から1字上げ]三月十一日

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圍碁
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厭盡紛紛世上爭  厭尽す紛々たる世上の争、
但留客好對楸※[#「木+怦のつくり」、第4水準2−14−44]  但だ客を留め好んで楸※[#「木+怦のつくり」、第4水準2−14−44]に対す、
不問客從何處到  問はず客の何処より到るかを、

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