和近來欲睡[#「睡」に白三角傍点]兼難睡[#「睡」に白三角傍点]夜夜夜[#「夜夜夜」に白丸傍点]深聞子規
(一たび杜陵に別れて帰ること未だ期なく、祇《た》だ魂夢に憑りて親和に接す。近来睡らんとするも兼て睡り難く、夜々夜深けて子規を聞く。)


 曉登迎春閣     劉象

未櫛憑欄眺錦城煙籠萬井二江明香風滿[#「滿」に白三角傍点]閣花滿[#「滿」に白三角傍点]樹樹樹樹[#「樹樹樹樹」に白丸傍点]梢啼曉鶯
(未だ櫛らず欄に憑りて錦城を眺めば、煙は万井を籠めて二江明かなり。香風閣に満ち花は樹に満ち、樹々樹梢に暁鶯啼く。)
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 私は以上の三首、いづれも甚だ好まない。殊に第二首は甚だ嫌である。次に掲げる方秋崖以下のものも、私はみな好まない。


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 梅花     方秋崖

有梅[#「梅」に白三角傍点]無雪[#「雪」に白丸傍点]不精神有雪[#「雪」に白丸傍点]無詩[#「詩」に白三角傍点]俗了人薄暮詩[#「詩」に白三角傍点]成天又雪[#「雪」に白丸傍点]與梅[#「梅」に白三角傍点]併作十分春(雪字三、梅、詩、有、無の四字は各※[#二の字点、1−2−2
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