ファンヌ・マラルメ
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静かなるわが妹《いもと》、君見れば、想《おもひ》すゞろぐ。
朽葉色《くちばいろ》に晩秋《おそあき》の夢深き君が額《ひたひ》に、
天人《てんにん》の瞳《ひとみ》なす空色の君がまなこに、
憧るゝわが胸は、苔古《こけふ》りし花苑《はなぞの》の奥、
淡白《あはじろ》き吹上《ふきあげ》の水のごと、空へ走りぬ。
その空は時雨月《しぐれづき》、清らなる色に曇りて、
時節《をりふし》のきはみなき鬱憂は池に映《うつ》ろひ
落葉《らくよう》の薄黄《うすぎ》なる憂悶《わづらひ》を風の散らせば、
いざよひの池水に、いと冷《ひ》やき綾《あや》は乱れて、
ながながし梔子《くちなし》の光さす入日たゆたふ。
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物象を静観して、これが喚起したる幻想の裡《うち》自から心象の飛揚する時は「歌」成る。さきの「高踏派」の詩人は、物の全般を採りてこれを示したり。かるが故に、その詩、幽妙を虧《か》き、人をして宛然《さながら》自から創作する如き享楽無からしむ。それ物象を明示するは詩興四分の三を没却するものなり。読詩の妙は漸々遅々たる推度の裡に存す。暗示は即《す
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