をも試みさした。
「今からそんなこってどうするんだ。まるで婆さんのようだ。」と新吉は笑いつけた。
お作はもうしわけのないような顔をして、そのたびごとに元気らしく働いて見せた。
こうした弱い体で、妊娠したというのは、ちょっと不思議のようであった。
「嘘《うそ》つけ。体がどうかしているんだ。」と新吉は信じなかった。
「いいえ。」とお作は赤い顔をして、「大分|前《さき》からどうも変だと思ったんです。占って見たらそうなんです。」
新吉は不安らしい目色《めつき》で、妻の顔を見込んだ。
「どうしたんでしょう、こんな弱い体で……。」といった目色《めつき》で、お作もきまり悪そうに、新吉の顔を見上げた。
それから二人の間に、コナコナした湿《しめ》やかな話が始まった。新吉は長い間、絶えず悪口《あっこう》を浴びせかけて来たことが、今さら気の毒なように思われた。てんで自分の妻という考えを持つことの出来なかったのを悔いるような心も出て来た。ついこの四、五日前に、長湯をしたと言って怒ったのが因《もと》で、アクザモクザ罵《ののし》った果てに、何か厄介者《やっかいもの》でも養っていたようにくやしがって、出て行
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