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「はなはだしいのは君に赤ん坊があるなんて、途方もないデマも飛んでいるくらいだが、そんなことはどうでもいいとして、一つ真実《ほんとう》のことを私にだけ言ってもらえないかね。よしんばそういう事実があるとしても、それは君の境遇から来た過失で、君の意志ではあるまいから深く咎《とが》めるには当たらないのだが、しかし事実は一応明らかにして、取るべき処置を講じなければならないんだ。」
銀子は自身の愚かさ弱さから、このごろだんだんディレムマの深い係蹄《わな》に締めつけられて来たことに気がつき、やはり私は馬鹿な女なのかしらと、自分を頼りなく思っていた。自分の意志でなかったにしても、親たちを引き寄せたりしたことは、何といっても抜き差しならぬ羽目に陥《お》ち込んだものであった。しかし彼女は単純に否定した。
「そんなことありません。全然|嘘《うそ》です。」
「そうかね。しかし君の親たちも家中あの近くへ引っ越して来て、君はその隣に一軒もっているそうじゃないか。」
「お父さん馬で怪我《けが》して、商売できなくなったもんですから、呼び寄せたんですわ。離れは栄子さんたちが入っていて家が狭いんです。それで裏続きの
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