《しづ》め――その澁《しぶ》さ、床《ゆか》しさ、到底《たうてい》女人|藝術《げいじゆつ》同人《どうじん》などの、考《かんが》へつく所《ところ》のものではない。
(尤《もつと》も、これは昔話《むかしばなし》である)
それからまた、料理屋《れうりや》を經營《けいえい》したり、子供《こども》芝居《しばゐ》に手《て》を出《だ》したり、大衆物《たいしうもの》もかくし、現代物《げんだいもの》もいゝし、戲曲《ぎきよく》、將棋《しやうぎ》、香合《かうがふ》、女人藝術《によじんげいじゆつ》、左傾《さけい》、等々《とう/\》、三上《みかみ》の神出鬼沒《しんしゆつきぼつ》が、辟易《へきえき》する位《くらゐ》に――世間語《せけんご》からいへば、氣《き》が若《わか》く、哲學的《てつがくてき》に解釋《かいしやく》すれば、進歩的頭腦《しんぽてきづなう》であり、藝者《げいしや》にいはせると、女文士《をんなぶんし》つて道樂氣《だうらくき》の多《おほ》いものね、であり、醫學的《いがくてき》に考察《かうさつ》すれば、夫《をつと》の年齡《ねんれい》の若《わか》さによる生理的現象《せいりてきげんしよう》であり、又《また》これ
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