長谷川時雨が卅歳若かつたら
直木三十五
−−
【テキスト中に現れる記号について】
《》:ルビ
(例)美人《びじん》揃《ぞろ》ひ
|:ルビの付く文字列の始まりを特定する記号
(例)女人|藝術《げいじゆつ》
/\:二倍の踊り字(「く」を縦に長くしたような形の繰り返し記号)
(例)とう/\
−−
女人|藝術《げいじゆつ》は、美人《びじん》揃《ぞろ》ひである。(私《わたし》が、獨身《どくしん》であつたなら!)中《なか》でも、時雨《しぐれ》さんは、美人《びじん》である(多分《たぶん》、女性《ぢよせい》は美人《びじん》であるといはれることを喜《よろこ》ぶにちがひない、と私《わたし》は信《しん》じてゐるのだが――)それからまた、生粹《きつすゐ》の江戸《えど》つ子《こ》は、ただの江戸《えど》つ子《こ》であるよりも生粹《きつすゐ》とつけた方《はう》を喜《よろこ》ぶらしい)それから、その――(夫《をつと》といつていゝか、燕《つばめ》?――少《すこ》し、禿《はげ》すぎてゐるが)愛《あい》する於莵吉《おときち》は十一も齡下《としした》で、女性《ぢよせい》の持《も》ちうる幸福《かうふく》を一人《ひと
次へ
全6ページ中1ページ目
小説の先頭へ
文字数選び直し
直木 三十五 の一覧に戻る
作家の選択に戻る
◆作家・作品検索◆
トップページ
登録
ご利用方法
ログイン
携帯用掲示板レンタル
携帯キャッシング