用件で道路を調べさせにやったんじゃが――わし自身でも調べる価値があると思うんでな」
「じゃ――すぐに帰って来てもらわないと困るんですがなア。スミスは殺されたばかりじゃない、浚われてしまったんです」
「何ですと?」
「師父」とフランボーがちょっと間をおいて呼びかけた。「これはもう私の領分ではなくてあなたの畑だと信じます。友人にしてもまた敵にしても、家の中にはいった者がないというのに、スミスの姿は見えない、まるで天狗にさらわれたようにもしこれが超自然な事件なら、私とても……」
 とフランボーが話した時、一同は突然異常な光景に押えつけられたようになった。肥大な、青い制服をつけた巡査が街角をまわって疾走して来る! 彼はブラウンの面前へ一直線にやって来た。
「全くあなたのおっしゃる通りで」と彼は呼吸をはずませて云った。「町の者共が今ちょうどスミスさんの死骸をあの下の水道の中で発見したところでしてなア」
 アンガスは夢中で手を頭に持って行った。「[#「。「」は底本では「。」]スミス君は自分で家を抜出して身投げしたんでしょうか?」
「いや降りて来たはずはありません。それは私が保証しますが」と巡査がい
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