まさ》の紋《もん》とおんなじだとおもつたよ」
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ふくろう
梟《ふくろう》は何《なに》も言《い》はぬ。
世界中《せかいぢう》の子供《こども》がみんな眠《ねむ》つた時《とき》
お月様《つきさま》何《なに》してる、お星様《ほしさま》何《なに》してる。
夜《よる》、眼《め》の見《み》※[#「江」のくずし字、コマ7−右−4]る梟《ふくろう》は
知《し》つてるくせに何《なに》も言《い》はない。
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う
昔《むかし》、「う」のお母《かあ》さんが子供《こども》を産《う》む時《とき》、近所《きんじよ》に火事《くわじ》があつたんで、たべかけてゐた魚《さかな》を「う呑《のみ》」にして迯《にげ》だしたさうです。ほんとだかどうだか知《し》りません。うそだと思《おも》つたら先生《せんせい》に訊《き》いてごらん。先生《せんせい》が御存《ごぞん》じなかつたら「う」に聴《き》いてごらんなさい。
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ねこ
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黒猫「おまへさんなんざあ器量《きりよう》は好《い》いし、おとなしいから人《ひと》に可愛《かあい》
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