いろや欝黄の婦人服《コーフタ》を著たり、また中には、うしろに金絲で触角《ひげ》の型を刺繍した水いろの波蘭婦人服《クントゥーシュ》を著たりした貴族の婦人連が佇んでゐた。頭に相場の狂ふほどリボンを巻きつけ、頸飾や十字架や古銭を頸に掛けた娘たちは、少しでも内陣ちかく割りこまうとしてあせつた。最前列には、口髭と房髪《チューブ》をたくはへて、頤を剃りたてた、頸の太い貴族や普通《なみ》の百姓たちが、ずらりと立ち並んでゐた。彼等の大部分はマントを著てゐたが、その下からは、白か、また中には紺の長上衣《スヰートカ》が覗いてゐた。おしなべて、どの顔にもこの顔にも、お祭り気分が漂つてゐた。村長は精進落《しようじんおち》に食ふ腸詰のことを思ひ出して、今からもう舌舐めずりをしてをり、娘つこたちは若者といつしよに氷のうへを辷る時のことを空想してゐた。老婆たちは、いつもより熱心に祈祷を唱へてゐた。哥薩克のスウェルブイグーズが平伏して礼拝する音が、会堂ぢゆうに響き渡つた。ただ一人、オクサーナだけは、祈るでもなく祈らぬでもなく、まるで我を忘れて佇んでゐた。彼女の胸には、腹立たしいやうな、悲しいやうな、様々な感情が渦巻い
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