チ)があつたので、当時この本営附のカザックをザポロージェ人と呼んだのである。
ポドゥコーワ 土耳古人に殺されたモルダ※[#濁点付き片仮名ヰ、1−7−83]ヤの太守の弟だと詐称し、カザックを利用して一時モルダ※[#濁点付き片仮名ヰ、1−7−83]ヤの王位に即いたが、後ワルシャワで捕へられ、一五七八年に処刑された人。
ポルトラ・コジューハ これは『皮衣一枚半』といふ意味の、如何にも小露西亜人らしい滑稽きはまる渾名であるが、果して実在の人物か仮装の人か不明なるも、恐らく波蘭に対するウクライナ解放運動に活躍せし英雄ならん。
サガイダーチヌイ(ピョートル・コナシェー※[#濁点付き片仮名ヰ、1−7−83]ッチ) 一六〇六年よりザポロージェ・コザックの総帥となり、土耳古やクリミヤを攻めて勝利を得、波蘭王ウラヂスラフ四世の莫斯科進撃に味方した人。一六二二年歿。
[#ここで字下げ終わり]
では、これから祖父の怪異譚のひとつをお話しすることにしよう。よく公事《くじ》の代書などを勤めてをるやうな御仁で、今様の通用文はすらすらと読めもするが、ありふれた経文の一つもあてがはれうものなら、さあ頓と一字一句だつて
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