貼《は》ってある。
31[#「31」は縦中横] 舵手室。舵手は蒼《あお》ざめて、厚まくれた外套《がいとう》にくるまりながら、決然たる態度で舵輪を廻している。
32[#「32」は縦中横] 船尾。
33[#「33」は縦中横] 舵機――舵のついていない心棒ばかりが波間に空しく廻転した。
34[#「34」は縦中横] 大洋を走る運命の船。(溶暗)
35[#「35」は縦中横] 長い夜。おそろしく泡立っている真っ暗な海面。
36[#「36」は縦中横] (溶明)朝。青年の船室。
37[#「37」は縦中横] 青年ひどく厚く重ねた夜具の中で眼をさます。そして傍を見た。
38[#「38」は縦中横] 花嫁がいない。
39[#「39」は縦中横] 青年は周章《あわ》てて船室を飛び出す。
40[#「40」は縦中横] 一歩、船室を出るならば、ああ、見よ!
41[#「41」は縦中横] 船は白皚々《はくがいがい》たる雪に埋もれていたではないか!
42[#「42」は縦中横] 大雪の港の景色。
43[#「43」は縦中横] 船は進路を誤って、アラスカへ着いたのであった。
44[#「44」は縦中横] 青年は雪の甲板を走った。
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