げ》しく絶え間なく戦慄《せんりつ》した。
24[#「24」は縦中横] 花嫁の枕辺《まくらべ》で絶望している青年。青年自身も堪え難い寒気に襲われた。
25[#「25」は縦中横] 船長室。――肥った船長はベッドの中で氷嚢《ひょうのう》に冷やされながら慄えていた。
26[#「26」は縦中横] 黒ん坊の運転手は慄えながら神を祈った。
27[#「27」は縦中横] 電信技師は慄える手先で辛うじて発信機を打つ。
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――S・O・S! 印度洋にて。新しき五月の花――[#「――S・O・S! 印度洋にて。新しき五月の花――」は太字]
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28[#「28」は縦中横] 帆柱高く上がる非常信号旗。
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――我等、危険に[#「――我等、危険に」は太字]|瀕[#「瀕」は太字]《ひん》せり!――[#「せり!――」は太字]
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29[#「29」は縦中横] ただ船底の火夫だけが丈夫で働いた。
30[#「30」は縦中横] 羅針盤。不良――と書いた紙が
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