緒に腹へ入れるのですが、急には行きませんけれど、月日を経るに従って肥えた身体が細くなり、円い顔は楕円となります、爾して少しも健康に害を及ぼしません、夏子の丸い顔が其の手段の為に秀子の楕円の顔と為ったのです、次は口許です、夏子の口許は真に愛嬌の泉ともいうべきで、之を変ずるは惜しい者だと思いましたが、変ぜずには置かれませんから、上唇を少し緊《し》めて聊か形を変え、爾して微かに口の両脇の筋を詰めてキリリとした締まりを見せました、全体筋を詰めたり弛《ゆる》めたりする事は世間の医者には出来ませんが、是も電気作用で、私に取っては左まで六かしい事ではないのです、笑靨をなくしたり拵えたりするは皆其の働きです、筋が詰まれば平らな所へ凹《くぼ》みが出来、筋を延せば凹んだ所が平らになります、私も夏子嬢の髪の色から生え際から、眉や口許や頬の様まで変って了って最う之で済んだのだと思いましたが、何うも笑靨の位置を変えねば、猶或いは之が為に人に見破られる恐れがあると思い顎の笑靨を消して了って其の代りに頬の笑靨を作りました。之が手術の大尾でした。
「私の斯る手術で、第一号の顔形にある輪田夏子が第二号の顔形にある松谷秀
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