はごめんだ。」
「愚痴なんか言いやしないわ、だけど……」
「そのだけどが僕はいやなんだ。」
「そう、それじゃそれも止すわ。」
「それよりも、この一、二日以来のお互いの気持でも話そうじゃないか。僕はもう、こんな醜い、こんないやなことは飽き飽きだ。ね、お互いにもう、いい加減打ちきり時だぜ。」
「ええ、私ももう幾度もそう思っているの、だけど……」
「まただけどだね。そのだけどでいつも駄目になるんだ。こんどこそはもうそれを止しにしようじゃないか。」
「だけど、もっと話したいわ。」
「話はいくらでもするがいいさ。しかし、もう、お互いにこんないやな思いばかり続けていたって、仕方がないからね。本当にもう止しにしようよ。」
「ええ……」
 彼女はまだ何か話したそうに見えた。が、その話のさきを一々僕に折られてしまうので、こんどは黙って何か考えているようだった。彼女がこうして折れて来ると、僕は彼女の持っている殺意にまで話を進めることができなくなった。そして僕はただ彼女のこの上折れて来ようとするのを防ごうとだけ考えた。
 が、彼女はそれっきり黙ってしまった。僕も黙ってしまった。そして僕は、これだけのことでも
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