化部隊を、さらに高度に強化する必要にせまられ、地下戦車の試作も急にいそがれることになったのであった。
試作が出来上った岡部式の地下戦車第二号は、前回と同じく、某県下《ぼうけんか》の演習場へ引出された。
暁《あかつき》を待って、覆布《おおい》がとりのぞかれると、その下から、地下戦車はすこぶる怪異《かいい》な姿をあらわした。
「ほう、前回の地下戦車とは、まるで形がちがってしまったな」
と、感歎《かんたん》の声を放つ見学の将校もいた。
こんどの地下戦車は前のものよりも、すこし重量を増して、四十トンちかくとなったが、これは主として原動機を三個に分けたためであった。
岡部伍長と工藤上等兵のほかに、もう二名の兵があらたに、この中にのりこんだ。
加瀬谷少佐は、この日、ことの外《ほか》、にこにこしていた。こんどこそ、この地下戦車はうまくうごくであろうと見極《みきわ》めていたからだった。
「地下戦車第二号、出発します」
岡部伍長は車上から上半身を出して、加瀬谷部隊長の方へ報告した。少佐は、手をあげた、伍長は挙手の礼をして、旗をふると、姿を車内に消した。外蓋《そとぶた》が、ぱたんと閉じられた
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