。つづいてごうごうとエンジンが、まわりだした。まもなく地下戦車は、そろそろと動きだした。そして、前方二十メートルのところにある丘の腹に向っていった。
「この前のときは、地下戦車が自力で動かないものだから、牽引車《けんいんしゃ》で後から押したもんだ。こんどはちゃんと自分で走るからわしは安心したよ」
少佐は、傍《かたわら》の将校の方をむいて、眼を細くして笑った。
そのうちに、地下戦車は、三本の角《つの》みたいな廻転錐《かいてんきり》を、ぷすりと赤土《あかつち》の丘の腹につきたてた。
ぷりぷり、ぎりぎりぎり。赤土が、霧《きり》のようになって、後方へとぶ。エンジンの音が一段と高くなる。
「ほう、こんどは、岡部のやつ、なかなか鮮《あざや》かにやってのけるぞ。ほう、どんどん深く入っていくわ」
部隊長をはじめ、見学の将校団は、思わず前へ出ていった。地下戦車は、まるで雪を削《けず》るロータリー車のように、すこぶる楽々と、赤土の中へもぐっていった。そして、まもなく戦車の尾部《びぶ》が土中にかくれ、あとは崩《くず》れ穴《あな》だけになったが、その穴からは、もくもくと赤土が送り出されてきた。それもほ
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