うみへび》の巣を覗《のぞ》いたときはこうもあろうかというような蠕動《ぜんどう》を始めました。なんという気味のわるい生物でしょう。覗《のぞ》きこんでいる人々の額《ひたい》には、油汗《あぶらあせ》が珠《たま》のように浮かび上ってきました。
「ああ、いやらしい生物だッ」
 誰かがベッと、唾《つば》を吐《は》いて、そう叫びました。それが聞えたのか、ルナ・アミーバーは、草餅《くさもち》をふくらませたように、プーッと膨脹《ぼうちょう》を始め、みるみるうちに、硝子樽《ガラスだる》一ぱいに拡《ひろ》がりました。
「これはッ――」
 と思って、一同が後退《あとずさ》りをしたその瞬間、がちゃーンという一大音響がして、サッと濛々《もうもう》たる白煙《しろけむり》が室内に立ちのぼりました。
「呀《あ》ッ――」
 私達は壁際にペタリと尻餅をついたことにも気が付かない程でした。バラバラとなにか上から落ちてくるので、気がついて天井を見ますと、そこには大きな穴がポッカリ明いていました。
「オヤオヤ。ルナが逃げたッ」
「どうして逃げたんだッ」
「弱っていたと思っていたがな」
「いや、これは私の失敗でした」と博士は別に駭
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