とでしょう。私の耳はガーンといったまま、暫《しばら》くはなにも聞こえなくなってしまいました
「隧道《トンネル》の爆発だッ」
「入口が崩れたッ」
という人々の立ち騒ぐ物声が、微《かす》かに耳に入ってきました。どうしたというのでしょう。
「うわーッ。逃げてきた逃げてきた」
「警官も鉄道の連中も、要領《ようりょう》がいいぞオ」
そんな声も聞えます。
「あまりに乱暴じゃないですか。東京方面へ列車が出ませんよ」
と抗議しているのはどうやら兄らしいです。
「いや仕方が無い。報告の内容から推《お》して考えると、ああするより外《ほか》に道はないのです。むしろ思い切って決行したところを褒《ほ》めてやって下さい。なにしろ化物は完全に隧道の中に生き埋めだ」
「隧道の向うが開《あ》いているでしょう」
「なに鴨《かも》の宮《みや》の方の入口も、あれと同時に爆発して完全に閉じてしまったのです。化け物は袋《ふくろ》の鼠《ねずみ》です。もうなかなか出られやしません」と白木警部は一人で感心していました。
後で詳《くわ》しく聞いた話ですけれど、二人の怪人の戦慄《せんりつ》すべき暴行について、小田原署の署長さんは一
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