ああ危いかな大日本帝国!
懐中ひそかに、恐るべき武器を忍ばせ、なにくわぬ顔して近づいてくる仮面の善隣を、はたしてわが帝国は見破ることができるかどうであろうか。
軽旅客機が、ハバノフ大使とガーリン将軍をのせ、爆音高く朝日匂う大空にまいあがり、いずこともなく姿を消すと、それにつづいて飛行島内には、嚠喨《りゅうりょう》たる喇叭《ラッパ》が、隅から隅までひびきわたった。
渡洋作戦第九号による出航準備だ!
いよいよ極東の戦雲は、一陣の疾風にうちのって、動きだしたのである。
飛行島出動
飛行島は、俄然活気をおびた。
まだ収容しつくさなかった爆撃機や戦闘機などが、シンガポールから海を越えて続々と到着し、飛行甲板にまい下りた。中には飛行池に着水する水上機もあった。総出の整備員は、汗だくだくの大童《おおわらわ》となって、新着の飛行機をエレベーターにのせ、それぞれの格納庫へおろした。
弾薬庫は開かれ、二十インチ砲弾をはじめ数々の砲弾が、それぞれの砲塔へおくりやすいように、改めて並べかえられた。
甲板や舷側から、戦闘に不用なものは、ことごとく取除かれた。
室内においても、不用
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