作業は見事に成功したのだった。
艦長は、はじめてにこりと笑って、爆音しきりにきこえる暗空を見上げた。そして、「急ぎ潜航用意、総員艦内に下れ!」
と号令した。
まことに水ぎわ立った引揚であった。
甲板からも、艦橋からも、人影が消えた。艦はすでに波間にぐんぐん沈下しつつある。
嚇かしのように、こんどは艦首はるか向こうに爆弾が落ちて、はげしい閃光と、見上げるように背の高い水柱と、硝煙と大音響と波浪が起きたけれど、わが潜水艦はまるでそれに気がつかないかのように、黒鯨のようなその大きな艦体をしずかにしずかに波間に没しさったのであった。
壊れた窓硝子
飛行島の鋼鉄宮殿の中。
そこは重傷の杉田二等水兵がベッドに横たわっている病室であったが、入口の扉《ドア》を背に、可憐な梨花がしくしく泣いている。
「梨花。こんなたいへんなことをしでかして、お前どう詫びますか」
と、かんかんになって怒っているのは、白人の看護婦だった。見れば、病室の大きな窓硝子《まどガラス》が二枚も、めちゃめちゃに壊れている。
床の上には、雑巾棒がながながと横たわっている。
白人看護婦に叱りつけられて、
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