という時にびくともしない沈勇ぶりは、さすがにたのもしい限りだ。
爆音は、もうそこへ近づいた。
ばしゃーっという水音に続いて、どどどどどど。
探照灯に照らし出された海面へ叩きつけるようなフロートの響。
おおまぎれもなく柳下機だ。
機は水面を一二度弾んでから、プロペラーをぶりぶりぶりと廻転させつつ、たくみに本艦に接近してくる。
飛行班員は総員波にあらわれている甲板上で大活動を始めた。起重機の腕はしずかに横に伸びてゆく。その上によじのぼって繋留索を操っている水兵がある。いずれも人間業とも思えない敏捷さだ。
海面を滑って来た柳下機が、起重機の腕の下をくぐろうとした時、繋留索はたくみに飛行機をくいとめた。
水上機は波間より浮きあがった。
飛行帽に飛行服の柳下空曹長の姿が見える。
起重機はぐーっと動きだした。
艦橋の上では艦長以下が固唾をのんでこの繋留作業の模様をみつめている。
このとき艦橋当直下士官が叫んだ。
「艦長、聴音班報告です」
「おう、――」
「敵機襲来。その数六機。いずれも本艦頭上にあり。おわり」
「本艦頭上か。よし」
次は急降下爆撃とおいでなさるか。
「作業
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