が監視哨は、いずれも優秀を誇る近代警備をもって、これまで、いかなる時にも、ちゃんと仮装敵機の発見に成功している。これがわがマイカ要塞空襲のわずか二分前まで、敵機襲来を報告してきた者は只一人もいないのだからなあ」
 と、ラック大将は、すこぶる腑《ふ》に落ちない面持《おももち》だった。


   覆面《ふくめん》の敵

 キンギン国の心臓にも譬《たとえ》ていいマイカ大要塞を望んで、怪しい敵の空襲部隊は、悠々と地上に舞下った。
 その頃になって、キンギン国の防空砲火が、実は敵機に対し、何の損害も与えていないことが、はっきりした。まるで、防弾衣を着た敵兵に、ピストルの弾を、どんどん浴びせかけたようなものである。下から打ち上げた高射砲弾は、奇怪にもすべて敵の超重爆撃機の機体から跳ねかえされていたのであった。後で分ったことであるが、敵機にはいずれも強磁力を利用した鉄材反発装置というものが備えてあって、地上から舞上るキンギン国側の砲弾は、機体に近づくとすべて反発されてしまったのである。そうとは知らないラック大将以下は、ただ不思議なことだと、首をひねるばかりであった。
 そのうちに、只《ただ》一本、貴
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