にっこりと微笑するのだった。アカグマ国を海底から攻撃する日は、刻々として近づきつつあるのであった。この潜水艦隊は、ただの潜水艦ではなく、陸岸に行き当ると、するすると岸を匐《は》いのぼって、たちまち重戦車に早変りをするという怪物なのだ。アルゴン大将が、期待をかけるのも、無理はなかった。
「只今、全航程の三分の二を踏破せり。あと二時間にて、暁《あかつき》を迎える筈。艦隊の全将兵の士気|旺盛《おうせい》なり」
 スイギン提督からの報告は、一報ごとに、戦争次官アルゴン大将の顔に、明るい色を増させるばかりだった。
 ところが、その暁の直前において、アルゴン大将は、たいへん気にかかる無電に接した。
「スイギン潜水艦隊最高司令官発。只今、十三時四十五分、わが艦隊は、海面下において、不慮の衝突事件を惹起《じゃっき》せり。若干の爆発音を耳にする。海水は甚だしく混濁し、咫尺《しせき》を弁ぜず。余は直《すぐ》に――」
 電文は、そこで、ぷつりと切れている。通信隊員の懸命の努力にも拘《かかわ》らずスイギン提督からの無電の後半は、ついに、受信することができなかった。
 一体、なにごとが起ったのであろうか。アカグ
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