が南極の海中に沈んでいると思うと、からいくじがなくなって、とうとうここで、沖島速夫を神様のようにあがめ、そして神様としておすがりするようなことになってしまった。心の弱いものは、いつでも、このように負けてしまう。
(絶対に反抗しません!)
こんどこそ、いよいよ本気で、二人は黄いろい幽霊に降参してしまったのである。
速夫は、勝者だ。
だが、こうなると、出来るなら、二人を助けてやりたいと思った。そして、なにげなく彼は、さかさまに下っている深度計に眼をやったが、
「おやッ!」
とばかり、心の中でおどろいた。――深度計は、零《れい》をさしていたのである。
天井の怪音
速夫は、始め、深度計が、こわれてしまったのかと思った。
しかしよく他の器械を見てみると、そうでもないらしい。
しからば、深度計が零をさしているのは、この地底戦車が、逆さにひっくりかえっているせいであろうかとも思った。だが、それもちがう。この深度計は逆さにひっくりかえろうが、針が他を指《さ》すような構造のものではない。
すると、正しく深度は零なのである!
(深度が零というと、この戦車の下に、水がないという
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