地底戦車の怪人
海野十三
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【テキスト中に現れる記号について】
《》:ルビ
(例)丁度《ちょうど》
|:ルビの付く文字列の始まりを特定する記号
(例)三番|船艙《せんそう》
[#]:入力者注 主に外字の説明や、傍点の位置の指定
(数字は、JIS X 0213の面区点番号、または底本のページと行数)
(例)※[#感嘆符二つ、1−8−75]
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この物語は、西暦一千九百五十年に、はじまる。
すると、昭和の年号でいって、昭和二十五年にあたるわけである。
今年は、昭和十五年だから今から、丁度《ちょうど》十年後のことだ、と思っていただきたい。 作者しるす
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極南へ
アメリカの貨物船アーク号は、大難航をつづけていた。
船は、あと一日で、目的の極地へつくはずになっていたが、あいにく今になって、猛烈な吹雪《ふぶき》に見舞われ、船脚《ふなあし》は、急にがたりとおちてしまった。この分では、とても、あと一日で、めざす極地の新フリスコ港に入るのはむずかしくなった。
なにしろ、極寒《ごっかん》の地帯における吹雪ときたら、そ
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