ことであるが――それでいいのかな)
 達夫が、ふしぎそうに、深度計を見ているものだから、パイ軍曹もピート一等兵も、そばへよってきて、ともに深度計のうえをながめるのであった。そして、やはりふしぎだという顔をした。
「どうだね、パイ軍曹にピート一等兵。この深度零と出ているのを、どう考えるか」
 と、速夫はきいた。
「さあ……」
「計器に水が入ったかナ」
 二人の答は、はなはだ、なっていない。
「分らないなら、いってやろう。この地底戦車は、地上に出ているんだ」
 と、速夫は、ずばりといった。
「えっ。地上に出ておりますか、あの、この戦車が……」
 ピート一等兵が、眼を丸くした。
「ばかばかしい、深海の底におちこんでいたものが、いつの間にか地上にあがっているなんて、そんなことがあってたまるか」
 と、パイ軍曹は、ピート一等兵を叱りつけた。そのとき、速夫がいった。
「そうだ。われわれの感じとしては、まだまだ深海の底にいるような気がする。しかし、この深度計は、たしかにこわれていないのだから、この上は、深度計が示していることを信ずるのが正しい。わけはわからないが、たしかに、この戦車は、地上に出ている
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