、それでもアメリカ飛行隊の勇士か。よくまあ、はずかしくないことだ」
 司令は、またまたひどくふきげんになった。
 司令の、がんがんいうのをきいていたピート一等兵は、おもわず、興奮した。
「司令。自分は撃墜しました」
「おお、お前はピート一等兵だな。それはでかした。何機撃墜したか」
 パイ軍曹は、おどろいて、ピート一等兵の服をひっぱった。が、もう間にあわない。
「はい。あのう、二機であります」
「おお、二機も、やっつけたか。それは抜群《ばつぐん》の手柄じゃ。よし、あとで、褒美《ほうび》をやろう。昇進も上申してみるぞ」
 ピート一等兵がうちおとしたのは、日本機ではなく、味方の飛行機であることを、司令は、しらないものだから、いやにピートをほめあげ、そして上きげんになった。
 横にきていたパイ軍曹は、おどろいて、ひとごとながら、もう気がとおくなって、ぶったおれそうであった。司令が、本当のことをしったら、ピート一等兵は、どんな重い懲罰《ちょうばつ》をくうかしれない。大嵐の前の静けさとは、まさにこのことだ。いくら、これまでいじめてきた部下ではあったが、彼のうえに、これから下るであろう懲罰をかんがえ
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