た。快《こころよ》い手ごたえが、ピート一等兵の指に……。
「おやっ、おやっ、味方の三番機に命中してしまったぞ。あれッ、本当か。あらあら、味方の三番機は火に包まれてしまったぞ。しまった」
ピート一等兵は、うーむと呻った。
うったのはいいが、照準のあやまりで、前をとんでいく味方の三番機のガソリン・タンクをうちぬいてしまったのである。
「おい、ピート一等兵、おれは見ていたぞ」
と、下からパイ軍曹が、おびやかすようにいった。
「うわーッ、軍曹どの。見ておられましたか。困ったなあ。さっきのは、照準ちがいです。こんどは大丈夫です。見ていてください」
ピート一等兵は、失敗をとりもどそうと、またもや照準を定めて、引金をひいた。
たたたたン、たたたたン。
ピート一等兵の顔が、土色になった。
こんどは味方の一番機の翼を、うちくだいてしまったのである。マック大尉の顔だと思うが、操縦席のそばの窓から、こっちをおそろしい眼でにらみつけた。と、思う間もなく一番機は、機首を下にして、ぐらっとゆらいで、錐《きり》もみになって、墜《お》ち始めた。ああ、もう駄目だ。
「ピート一等兵。おれは今のも見ていたぞ」
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