は、五色の原子雲が渦《うず》まき、その雲はぐんぐんとのびあがって、この事宙航空船のあたりまで追って来たのである。
「さあ、これでX号も完全に死滅《しめつ》させることができたよ。わしの手で作ったものにはちがいないが、なんと恐ろしいやつだろう。感情も道徳もともなわない智力というものは、発達すればするほど、人類に害を及ぼすものなのだ」
 博士は感慨深《かんがいぶか》そうに口ずさんだのである。
 このようにして、X号はサハラ沙漠で最期をとげ、その最期の地の上空にたなびく原子雲のまわりを、二三度|旋回《せんかい》した宇宙航空船は、ふたたび機首をめぐらして、日本の国、三角岳《さんかくだけ》へ向かったのだった。


   大団円《だいだんえん》


 三角岳の研究所は、あとかたもないまでに破壊されていた。
 さいわいにこのあたりが、メトロポリスになってから、気味わるがった人々は、いつのまにか、ここを捨てて、ほかに移住《いじゅう》してしまっていたので、人間の負傷は、ぜんぜんといってよいくらいなかったのである。
 武装警官隊も、爆心《ばくしん》からは大分離れたところにおったため、二三人が軽いやけどを負っ
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