。
「谷博士、谷博士――」
博士の手は、ぶるぶると震《ふる》えていた。
「おまえはだれだ。何者だ――」
「きさまが殺したとばかり思っていたX号だよ。おれの力が分かったか。おれは無限の生命力を持っている。原子爆弾の爆発ぐらいでは、おれのからだはびくともしないぞ」
「それではまだ、おまえは死んでいないのか」
「あたりまえだ。これからきさまにこの復讐《ふくしゅう》をしないうちは、死んだりなどしてたまるものか。おれが全精力をかたむけて作りあげた研究所をこわされ、おれの計画のじゃまをされたうえは、きさまたちは、生かして地上へは帰さないからかくごしろ」
X号は火のように、怒《いか》りくるっていたのである。博士もさすがにあわてていた。
「これはいけない。さっそくどこかへ着陸して、X号の行方をつきとめることにしよう」
博士にもX号の行方は分からなかったのだ。X号の声は、ラジオのマイクロホンから聞こえて来たのだし、あのような原子爆弾の大爆発の中でも、ゆうゆうと生きのびておられるようなX号のことである。どんなことをやりだすか知れない、と人々は考えたのである。
だが高度をさげて、地上へ近づこうとする
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