二秒……三秒……
息づまるような時間がすぎたと思うと、研究所の建物は大爆発をおこし、むくむくとした爆煙《ばくえん》が、三角岳をおおいかくした。
「ばんざい、これで先生、ばんざいですね」
六千メートルまで高度をあげて、この航空船はふたたび停止していたが、その瞬間、がーんというような動揺が、この高空まで伝わって来たのだった。
「ふしぎだ。こんなはずはないが……」
博士はしきりにつぶやいていた。
「先生、どうしたんです」
戸山少年は、なんだか心配になって来たのだった。
「思ったより、爆発の規模《きぼ》が小さいんだ。すくなくとも原子爆弾は二十個以上は完成されてあったのだし、原料ウラニウムも、一トンはおいてあったはずだから、それが次から次へと爆発すれば、三角岳がぜんぶ吹っとぶくらいの大爆発を起こしていいはずなのに、あのぐらいの爆煙ですむはずはない。それに爆発は、たしかに一度だけだった……」
そういえば、たしかにそのとおりである。何かふしぎな不安が、少年たちの心にも、しだいに浮かびあがって来た。
その時である。どこからともなく、あの恐ろしいX号の声が、みんなの耳にひびいて来たではないか
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