がないが。さては、そのまえにいち早く逃げだしたな。これはまた、やっかいなことになったわい」
その時である。またラウドスピーカーからひびいて来た機械人間の声。
「B8号報告。ただいま、武装警官の一隊を満載《まんさい》したトラックが、三角岳のふもとへとどいたという情報がはいりました。どういたしましょう」
X号は立ちあがって、部屋の中を二三歩、歩きまわっていたが、割れるような大声を出してどなりたてた。
「よし、第一、第三、第五ロケット砲発射準備。射撃距離《しゃげききょり》にはいったら、射撃開始!」
いよいよX号は、人類と全面的な戦闘を開始しようとしたのである。
その時だった。ラウドスピーカーから、勝ちほこったような、谷博士の声がひびいて来た。
「X号よ。X号よ。わしの声が聞こえるか」
「なんだ、きさまは谷博士だな」
「そうだ。谷だ。X号よ、おまえの野望《やぼう》もこれで完全に破砕《はさい》されたぞ。おまえのような、感情を持たない生物のために、人類が滅亡《めつぼう》させられたりしてたまるものか。おまえの命も、これでもうおしまいだぞ」
「何を世まよいごとをぬかす。わしは無限の生命を持って
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