こわせ」
「はい」
 二三人の機械人間は、扉に体あたりをしていたが、さすがの機械人間の怪力《かいりき》にも、この厚い鉄の扉は、びくともしなかった。
「相手は手ごわいぞ。火焔放射器を持っているらしいから、よし、この部屋の通気孔《つうきこう》から、毒ガスを注ぎこめ」
 X号はいまは、かんかんに怒っていた。一人の機械人間は、さっそくその準備に飛びだしたが、その時X号は、ふと思いたったことがあった。
「さてはあの子供らめ、谷博士としめしあわしてのしわざだな。いよいよ博士も生かしておけんぞ」
 X号は、あの谷博士のとじこめられていた部屋へとびこんだのである。


   サルは語らず


「いや、なんだ、まだ博士はどこへも逃げてはいないじゃないか」
 さすがの超人X号も、まだ博士とサルの入れかえには気がつかなかったのである。
「やい、谷博士。きさまはよくも、あの小わっぱどもとしめしあわせて、このおれに手むかおうとたくらんだな。もうこのままにはしておけんぞ。八つざきにしてやるから、かくごしろ」
 ところが、サルはそのことばの意味も分からないように、鉄棒をゆすぶってキャーッと叫んでいただけである。

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