びてしまっていたのであった。
「おまえらはさっそく、ここをくまなく捜査して、この下手人《げしゅにん》をさがしだせ。しかし、ゆだんはするな。ゆだんをすると、Z27号みたいなことになるぞ。まだ犯人は遠くへは行かぬはずだ」
 X号は大声に叫んだ。
 さて機械人間は大急ぎで四方へ散って、血まなこであちらこちらを探しまわった[#「まわった」は底本では「まった」と誤植]が、この時には、この階には、人間はおろか、機械人間の影さえ見あたらなかったのである。
「先生、もうどこにもなんにも見つかりません。きっと上へ逃げたんでしょう」
 一人の機械人間が帰って来て報告した。
「いや、そんなはずはないよ。エレベーターも、階段も、機械人間以外にはぜったいにあがりおりしたものはないといっている。まさか、消えてなくなるわけはないではないか」
 一人の機械人間が、ふんがいしたようにことばをかえした。
「おかしいな。この階で鍵のかかっている所はないか」
「サルの部屋に鍵がかかっていて、その鍵がどうしたのか見えません」
「ははあ、分かった。あいつらはその部屋へ逃げこんで、中から鍵をかけおったな。みんなこの扉を叩《たた》き
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