械人間はおこったようであった。
「きさまらは、X号の一味のくせに、ぼくの正体《しょうたい》がわからないのか。ぼくこそ、ほんとうの谷博士だぞ」
機械人間は、おどろいたように、二三歩よろよろとよろめいた。
「そんなばかな……そんなはずは……だがいったいそれはほんとうですか」
「ほんとうだったら、どうするんだ」
「そういえば、声もたしかに先生の……これは失礼いたしました。ずいぶん先生を、おさがししていたんですがね。まさか、こんなところにおられるとは気がつきませんでしたから。先生、X号の陰謀《いんぼう》をごぞんじですか。地球上の人類を絶滅《ぜつめつ》させて、自分らがそのかわりにとってかわろうという………」
「知っている。知っているとも。X号は気が変になってしまったんだ」
「そのとおりです。先生、早くこの檻から出てください。そして先生のお力でなんとかして、このX号を倒してください。さもないと、あとわずかのうちに、とりかえしのできないことになりますから……」
「わかっているよ。君がそんなにいうのなら、ともかくここから出してくれたまえ」
「承知《しょうち》しました」
機械人間はこつこつと足音を立てて、廊下《ろうか》の方へ姿を消した。
「戸山君、これはどうしたんだろうね。見つかったら命がないと思って、ひやひやしていたら、あの機械人間は、ふしぎなほど、こちらに親切じゃないか」
一人の少年が、戸山君の耳にささやいた。
「そうだね。じっさいふしぎだ。機械人間はぜんぶ、X号の手下だと思っていたら……きっと、機械人間もああして考える力を持つようになったものだから、X号に反対する仲間もそのうちにできて来たんだろうね」
こうでも考える以外、まったくなんとも考えようはなかったのである。
そのうちに、機械人間は、手に何か、火焔放射器《かえんほうしゃき》のようなものをかかえてかえって来た。
「先生、それではこの錠《じょう》を焼ききりますよ。やけどをするといけませんから、向こうのすみへ、はなれていてください」
しゅーッと音がして、機械からは、紫色の雷弧《アーク》がとびだした。その火にあたると、がんじょうな鉄の錠も、みるみるあめのようになって、どろどろに熔《と》けおちてしまったのだった。
「さあ、これで扉はあきましたから、出ていらっしゃい」
サルは、おどりあがって、檻からとびだした。
「あり
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