を売りました。それから最後の家で、残りの卵の半数と、一個の半分とを売って、それで全部売りつくしました。最初籠に入れてあった卵は何個だったでしょうか。但し、この卵売は卵を実際半分に割ったりしないで、うまく三軒の家に完全な卵を売りました。これを代数で解いて下さい。
青木 先生もう一度いって下さい。
女教 はい、もう一度申します……卵売りのお婆さんが卵を若干個、籠に入れて、町へ売りに行きました。最初の家では卵の半数と一個の半分とを売り、次の家では残りの卵の半数と一個の半分とを売って、最後の家で、残りの卵の半数と、一個の半分を売ってそれで全部売りつくしました。最初、籠にあった卵は何個だったでしょうか。但し卵は、いつも割らずに売りました。これを代数で解いてください。
青木 やあ面白いなあ。まるでナゾナゾの問題だ。これを代数で解けとは、ますます面白い。まず卵の総数をXと置いて、それから……。
女受験生房子 はい先生、できました。
青木 あれっ、もう出来た子がいるよ。
女教 はい房子《ふさこ》さん、出来たんですね。どういう式を立てたか、そこで読みあげてごらんなさい。
房子 はい。まず最初の家で売った
前へ
次へ
全26ページ中11ページ目
小説の先頭へ
文字数選び直し
海野 十三 の一覧に戻る
作家の選択に戻る
◆作家・作品検索◆
トップページ
登録
ご利用方法
ログイン
携帯用掲示板レンタル
携帯キャッシング