て後をおっかけたことであろう。
「何じゃ、これは」三日月型の黄金メダルは、姉川の掌の上でさんざん宙がえりをやったが、その正体はこのひげ面男に理解されなかったようである。
「ぴかぴかしているが、これは鍍金《メッキ》だよ。それに半分にかけていちゃ、売れやしない。ああ、くたびれもうけか。損をしたよ」
ひげ面男は、黄金メダルを腹立たしそうにむしろの上に放りだすと、角灯をぱっと吹き消した。そしてごろんと横になった。しばらくすると、大きないびきが聞えてきた。空腹をおさえて、ひげ面先生は睡ってしまったのである。
それから数時間たって、夜が明けた。
ひげ面男の姉川五郎は、早起きだった。もっとも朝日が第一番に祠の破れ目から彼の顔にさしこむので、まぶしくて寝ていられなかった。
彼は、むしろの上に起きあがって、たてつづけて大あくびを三つ四つやって、ぼりぼり身体をかいた。それから何ということなくあたりを見まわした。すると、ぴかりと光ったものが、彼の充血した眼を射た。
「何? ああ、昨夜《ゆうべ》の屑《くず》がねか。おどかしやがる」
彼はひとりごとをいって手を延《の》ばすと、むしろの上から黄金メダルを
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