中へ落ちこんだ。
 そのあとへ牛丸君がきた。そしてヘリコプターに乗っていた悪者どもから見られてしまったのだ。戸倉老人が誘拐されてって、黄金メダルを調べられたが、持っていなかったので、それではあの少年に渡したのではあるまいか、なにしろ戸倉老人は重傷であったから、倒れていた位置を動くことはできなかったはずだ。そういう考えから悪者どもは牛丸君を今夜奪っていったのであろう――と、春木少年はこのように推理を組立ててみたのである。
 そのあとに、新しい不安が匐《は》いあがってきた。それは、「悪者どもが牛丸君を調べて、黄金メダルなんか知らないことが分ったら、悪者どもはその次はどうするであろうか。こんどは自分を誘拐にくるのではなかろうか。いや、なかろうかどころではない、悪者どもは必ず自分を襲うにちがいない」と気がついたからである。
「いやだなあ。これはたいへんだ」
 春木少年は身ぶるいした。どうしたら助かるだろうか。どうしたら安全になるであろうか。
 それは警察の保護をもとめるのが一番よいと思われた。
「だが、待てよ」
 警察の保護を受けるのはいいが、そうなると、あの黄金メダルのことも公《おおや》けに
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