プターの中へずんずん引きあげられているのにちがいない。
ヘリコプターは、この離れ業をたいへんすばしこくやってのけると、早やぐんぐん上昇を始めた。
「ひどい奴《やつ》だ」
春木は、むちゃくちゃに腹が立った。しかしどうすることができようか。
相手は、自分たちが持っていない文明の利器《りき》を使って、好きなことをやってのけるのだ。手だしができやしない。
ヘリコプターは、ぐんぐん舞いあがり、それから予想していたとおり、山を越えて、北の方へいってしまった。
(もうおしまいだ。ああ、かわいそうな牛丸君よ。……しかし賊どもは、君を誘拐してって、どうするつもりだろうか。君は、なんにも関係がないのに……)
春木少年はそう思って、すこしばかり心が痛んだ。自分の身替《みがわ》りに、牛丸君が誘拐されたのではないかと気がついたからである。やっぱり、黄金《おうごん》メダル探しが目的なんだろう。
あのとき生駒の滝の前で、自分は既に黄金メダルを戸倉老人からゆずられ、そして老人のいうところに従って、ヘリコプターから見られないようにするため、岩かげにかくれた。
ところがそこに大きな穴があいていて、自分はその
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