ズボンのポケットに突込んだ。
深夜の怪音
さて、話は春木少年と牛丸少年の上に移る。
春木少年は、生駒《いこま》の滝《たき》の前で焚火《たきび》をして、その夜を過ごしたことは、諸君もご存じのはずである。
牛丸少年の方は、この山道にも明かるいので、闇の道ながらともかくも辿《たど》り辿って、町まで帰りつくことができた。
牛丸君は、両親から叱《しか》られた。あまり帰りがおそかったので、これは叱られるのがあたり前である。
彼は、春木君が家へたずねてこなかったことを知り、念のために、春木君が起き伏している伯母《おば》さんの家へいった。
ところが、春木君はまだ帰ってこないので心配していたところだと、伯母さんは眉《まゆ》をよせていった。
それから大さわぎとなった。同級生や、その父兄が召集された。その数が二十名あまりとなった。
一同は提灯《ちょうちん》や懐中電灯を持ち、太鼓や拍子木《ひょうしぎ》や笛を持って暗い山中へ登っていった。
「迷い児の迷い児の春木君やーい」世の中が進んでも、迷った子供を探す呼び声は大昔も今も同じことであった。
「迷い児の迷い児の春木君やーい」
どん
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