その場所は、どういう景色のところで、その飛行場はどんな地形になっているのか、それは肉眼《にくがん》では見えなかった。なにしろ、日はとっぷり暮れ、黒白も見わけられぬほどの闇の夜だったから。ただ、銀河ばかりが、ほの明るく、頭上を流れていた。
このヘリコプターには、精巧なレーダー装置がついていたから、その着陸場を探し求めて、無事に暗夜《あんや》の着陸をやりとげることは、わけのないことだった。レーダー装置は、超短電波を使って、地形をさぐったり、高度を測ったり、目標との距離をだしたりする器械で、夜間には飛行機の目としてたいへん役立つものだ。
こうしてヘリコプターは無事着陸した。しかもまちがいなく六天山塞へもどって来たのである。
六天山塞とは、何であるか?
この山塞について、ここにくわしい話をのべるのは、ひかえよう。それよりも、ヘリコプターのあとについていって、山塞のもようを綴《つづ》った方がいいであろう。
そのヘリコプターが無事着陸すると、操縦席から青い信号灯がうちふられた。
すると、ごおーッという音がして、大地が動きだした。ヘリコプターをのせたまま、大地は横にすべっていった。
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