ーテンから外へでると、
「ああ、みんなきて下さい。あれあれ、あんなところに……」
 その声に、一同がバラバラとカーテンの影からとびだしてみると、聖壇《せいだん》のまえ方六メートルばかり、ぽっかりと床に大きな穴があいていて、そのなかを覗《のぞ》いてみると、数十メートルのはるか下に、黒ずんだ水がはげしく渦《うず》をまいていた。そして、その渦にまきこまれ、小男も、立花カツミ先生も、机博士も、木戸、仙場甲二郎も、みるみるうちに水底ふかく沈んでいったのである。
「おとし穴ですね」
「ふむ、おとし穴だ」秋吉警部は顔の汗をぬぐいながら、
「しかし、どうしてあんなことになったのでしょう。黄金メダルに書いてあることは、それでは、ひとをおとし入れるための、嘘《うそ》だったのでしょうか」
 戸倉老人はそれには答えず、聖壇の左の穴にはめこまれた黄金メダルの半ペラを取りだして、裏面《りめん》に彫《ほ》られた文字を読んでいたが、やがてにっこり笑うと、
「わかりました、かれらはこの贋物《にせもの》の半ペラにかかれた文句にだまされたのです。わしの持っている本物にはね、二つの半ペラを穴のなかに入れると、それより(壁際《
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